浮世絵「江戸の悪Ⅱ」
表参道の喧騒から離れて少し裏に入ったところに今回の太田記念美術館はある。 酷暑のさなか鑑賞者は少ないと思いきや、それでも来館する人は結構いるものだ。
先ず目に飛び込んだのが赤色、朱でもなく深い紅なのだ。その紅に吸い込まれれながら、男伊達、悪女、悪婆など様々な悪人を見る。ぞっとするような作品もたくさんあり、夏にふさわしい展示だ。
色も多色刷りで、よーく見ると細かい違いがよくわかる。作品の隅々まで手を抜かない作りに見とれてしまうし、決めのポーズのかっこよさには「よっ!粋だね」と声をかけたくなる。
涼やかな気分になって美術館を後にした。
今回心に残った作品は
「木下曽我恵砂路」
「奥州安達がはらひとつ家の図」